高齢者向け優良賃貸住宅制度とは、1998年にはじまった制度です。これからどんどん進む高齢化社会において、高齢者が安全で安定した住まいを確保するために、公営住宅を補完して民間の土地や住宅所有者の経営心を誘導しながら、低廉な家賃で入居できるように高齢者向けの優良な物件を創設して供給しようとしたものです。
高齢者向けの優良賃貸住宅制度の計画は、地方自治体が立てて県知事の承認を得て進められます。この制度にはふたつのアプローチの仕方があります。ひとつは公営住宅でもうひとつは民間の住宅です。
公営住宅の場合には、地方自治体が貸主となります。地方自治体がこの制度に従ってなるべく安く住めるような賃貸住宅を建てることになります。民間の場合には、これまでは一般向けに貸し出していた賃貸住宅を、高齢者向きに増改築をおこない供給することで、融資が受けられるといった優遇措置が取られます。基本的には高齢者向けのバリアフリー仕様になっていることが条件です。
これからの日本はどんどん高齢化社会になると言われており、さまざまな面で危惧されています。それは住宅に関しても同じことがいえます。特に、現状の社会状況では高齢者は賃貸住宅を借りにくいと言われています。
そのことは現役をリタイヤしたことにより安定した収入がなくなってしまい年金で生活するようになると毎月の家賃がきちんと支払うことができるのかと貸主が心配してなかなか貸してもらえないからなのです。
そんな現状を考慮して国土交通省では地方公共団体がその地域に見合った公的賃貸住宅を供給して、高齢者のためのよりよい住環境を整えていくことをバックアップするための制度を設けています。この制度が、「高齢者向け優良賃貸住宅制度」になるのです。
高齢化社会において、昨今ではさまざまな問題が出て来ています。そして、その中でも高齢化社会の急速な進展に対応するために高齢者向けの住宅の供給を促進したり、高齢者に対して住宅情報を提供したり、貸主が高齢者の入居を拒まないようにするために、その制度を整備する法案として「高齢者の居住の安定確保に関する法律」(略称「高齢者居住安定法」)が平成13年4月6日に公布されました。そして平成13年10月1日には、全面的に施行となりました。
またこの制度は、貸主が住宅を登録して高齢者ということを理由に入居を拒否しないように、入居希望者が賃貸住宅を閲覧できるといった色々な情報の提供を行うものなのです。最近では専ら高齢者を賃借人とする、賃貸住宅について情報の登録内容を追加し、詳しい情報提供の提供を行う仕組みや、高齢者がみんなで共同利用できるような設備とサービスの提供ができるようになり、この「高齢者専用賃貸住宅登録制度」は平成17年12月1日から開始されています。
そして高齢者向けの賃貸住宅やバリアフリー構造などの、高齢者用の設備を有する居住環境を整えている賃貸住宅事業者の場合は、この法律に対して供給計画案を作成して、基準ラインに適合し都道府県知事(政令指定都市・中核市の長)の認定が受けられるようになります。また、この認定を受けた賃貸住宅事業者は、計画した計画案により供給された住宅(高齢者向け優良賃貸住宅)には、国と公共団体による補助があり、その整備に要したあらゆる費用や高齢者向け住宅の家賃の減額に要する費用の支援を行っているのです。